
サイト表示に3秒かかれば、53%が離脱する!
今年(2019年)の7月からいよいよGoogleが、新規に公開されたホームページは全て「MFI(モバイルファーストインデックス)」によって評価すると発表しました。
つまり、PC用のホームページの表示ではなく、モバイルの表示を評価対象とするということ。なかなかGoogleも本腰を入れてきましたね。
ちなみに、
「サイト表示に3秒かかれば、53%が離脱する」
というのはモバイルの場合ということです。
少しここで話はそれますが、 実は「モバイル」という言葉は結構曖昧に使われているケースが多く、正確にいうとモバイルは移動できる端末のことを意味しています。よってスマートフォンはもちろん、ノートPC、タブレットなどもモバイルと呼ぶことができるんですね。
すが、一般的にはモバイルというとスマートフォンをイメージするため、ここでもモバイルはスマートフォン端末を軸として捉えていただければと思います。
さて、話は戻しますがホームページの表示に3秒かかれば、約半数の人がそのページを閉じてしまうというデータは結構深刻でもったいないことです。
ホームページの改善には、デザインやコンテンツといった分野が大半でしたが、「表示速度」という新たなジャンルが浸透しつつあります。
そこで、今回はエンジニアでなくてもホームページが表示される流れと速度が遅くなる要因について知っておくべき内容をお伝えします。
ホームページが表示されるまでの工程
ユーザーがブラウザに直接URLを打ち込んだり、検索結果から目的のサイトをクリックした瞬間から、以下の流れが生じます。
- ブラウザはDNSと呼ばれるドメインの情報を管理するサーバーにアクセス。そして、DNSはリクエストされたホームページのファイルが保管されているサーバーのIPアドレスを返答。
- ブラウザは返答されたIPアドレスのサーバーへ見たいホームページのURLを伝える。URLを伝えられたサーバーは、そのURLのHTMLファイルを用意し、ブラウザはそれをダウンロード。
- ブラウザはダウンロードしてきたHTMLファイルを読み、その中に記述されているサブリソース(CSS、JavaScriptファイルなど)をダウンロード。
- ブラウザはダウンロードしたサブリソースを解析。
- 解析した内容をもとに色やレイアウトを再現して画面にホームページが表示される
このような流れでホームページが表示されます。ちなみにこの流れは初めてそのホームページを見ようとした場合の流れです。(一度見たホームページは若干流れが異なります)
表示を遅くしている4つの要因
先に説明した流れの中で問題がどこかにあると、ホームページの表示速度は遅くなってしまいます。
この問題は大きく4つに分けることができます。
- サーバー自体の問題
- 処理が遅い
- データベースが整理されていない
- アクセスが殺到している
- 通信環境の問題
- 通信の距離が長い
- 通信回線の速度が遅い
- コンテンツの問題
- データ量のある画像を多く使用している
- データ量のある動画を多く使用している
- phpなどで動的に生成されるコンテンツが多い
- 閲覧端末(パソコン、スマートフォン)の問題
- 処理性能が低い
- OSやブラウザが古い
- 多くのサーバーと同時にやり取りをしている
- 多くの端末が1つのネットワークを共有している
- 古いWi-Fi機器や通信ケーブルを使っている
サーバー自体に問題があれば、ファイルを用意するのに時間がかかり、通信環境に問題があればファイルを転送するのに時間がかかります。コンテンツに問題があればデータの転送やブラウザの解析に時間がかかります。
このように原因は様々で重なり合っていることも往往にしてありますが、「速度の問題はどこに原因が生じるのか」を知っているのと知らないのでは大きな違いとなります。
これからのホームページの運営にぜひ速度にも目を向けてみてください。